先週に引き続き、店舗物件の基礎知識のお話です。
まずは飲食店やマッサージ店などに多い「居抜き物件」とは何か?というと、
前の人が使っていた内装や什器などが残った状態で貸し出している物件の事です。
先週書いた「造作譲渡」と関係がありますね。
(こっちの話を先にするべきでしたね・・・^^;)
注意点は中古なので、すぐ壊れてしまうような事が有るという事と、
明け渡す時に、どの状態で明け渡すかを確認しておく事です。
居抜きの状態で貸す事を「現況有姿」と言ったりします。
それをまた「現状有姿」で返せる契約なら問題は無いのですが、
中には、最初はガリガリの「スケルトン」(コンクリート剥き出しみたいな状態)でトイレも照明も無いような状態から借りて内装を作った場合などは、返す時も「スケルトン」に戻さなければならない場合が多いです。(スケルトン返しと言います)
当然その際は費用が掛かりますよね。
さらにやっかいなパターンが「事務所仕様返し」でして、元々は事務所だった部屋を大幅に変更して、飲食店や美容室やマッサージ店などに変えた場合です。
そうすると、基本的には内装を全部壊して、タイルカーペットやクロスを張り替えて、事務所仕様に戻して返さなければいけないパターンです。
これが一番お金がかかります。
なので、「居抜き物件」自体は人気があるので、すぐに借り手が付く場合も多いのですが、借りる人は注意して借りて下さいね。
さて、一方「リース店舗」というのは、
大家さんが内装を作って、内装付き店舗として貸し出すタイプです。
内装一式が大家さんの設備の扱いになるので、経年劣化で壊れたものは大家さんが修理・交換をしてくれます。
スナックやパブなどの業種に多いパターンですね。
内装工事にかかる費用がほとんど無しで営業が出来るのがメリットです。
しかし、勝手に内装を変更したり、色を塗り直したりは出来ません。
あまり自由度が少ないので、今はあまり流行ではありません。
その代わり返す時も、自分で持ち込んだものを持って帰れば、クリーニング程度でそのまま出て行って良いのです。
リース店舗は一般的には家賃は少し割高に設定されている事が多いです。
仲介に入る不動産会社は、そのあたりをよく把握して、
後々トラブルにならないように案内や契約書の作成を心掛けなければいけませんね。
今回も真面目なブログですみません。
それではまた来週。