タイトルにあるように、部屋や事務所などを借りるときの交渉術ですが、
一口に明確なテクニックはありません!
ああすれば良いとか、こうすれば家賃が下がるなどと言っている輩は現場を知らない無責任な奴です。
こんなもん、現場での経験と勘と嗅覚(どれも同じような感じですね・・)次第です!
逆に考えると、ケースバイケースで交渉は可能です。
【家賃の交渉はできますか?】
住居の場合はあまり大きな減額の交渉は期待しない方が良いですね。
特に、本当に気に入った本命の物件で家賃交渉を入れて申し込みをするのはお勧めしません。
なぜならば、大家さんからの心証が悪くなります。
(この人、本当に家賃払えるのかしら・・。後で色々と注文付けてくるんじゃないかしら・・・。)
等と思われて、ダメな元付け業者(大家さん側の不動産屋)が大家さんに話をすると、その場でオーナーキャンセルをくらってしまう事もあります。
もう一つのパターンは人気の物件に交渉を入れると、せっかく一番手で申し込みを入れる事が出来たのに、満額で申し込んだ2番手さんに引っくり返されて、契約出来ないこともあります。
「本命物件は満額、対抗物件は交渉」というやり方ならアリかもしれませんね。
【礼金の交渉はできますか?】
これはほぼ難しいと思って下さい。
同じマンション内での移動や借り増しの話ならいざしらず、新規の契約において礼金の交渉は、ほぼ不可能でしょう。
なぜならば、礼金(1ヶ月分)は大家さんから元付け不動産会社に支払われる手数料に充当されるからなのです。
間に入っている不動産屋からすれば、自分達の懐に入って来るお金の交渉と言うのは一番したくない交渉です。
ただ、申し込みを入れた不動産会社が元付け業者だった場合、入居者さんからも仲介手数料を頂けるので、礼金か仲介手数料のどちらかを値引きしてもらえる可能性はあります!
【その他の交渉】
○フリーレント
→これが実は一番交渉しやすいです。
住居ではあまり耳慣れない言葉かもしれませんが、要は“家賃を払わずに住める期間”の事です。
もしフリーレントを1ヶ月分付けてもらえれば、結果として礼金1ヶ月分を無しにしてもらったのと同等の価値があります。
一般的に住居の場合、申し込みから7~14日以内に賃料発生日を設定するような感覚が普通と考えられています。
でも、話の持って行き方や時期によっては、1ヵ月程度のフリーレントをもらえる場合があります。
空室期間が長かった物件などは、大家さんも、4ヶ月間空くのも5ヵ月間空くのも、あまり変わらないという意識になってきます。
いつ決まるか分からない不安よりは、1ヵ月後から安定して家賃が入って来る安心感を取りたい心理になります。
(※短期解約の際にフリーレント分を返さなければいけない違約が有る場合もあり)
○設備系の交渉
→エアコンを替えて欲しいなどの交渉ですね。これも状態によっては交渉可能です。
どうせ故障したら大家さん負担で交換しなければいけないので、入居中に行うよりも入居前に行った方が楽ですしね。
あとは、交渉を入れる時の伝え方なのですが、上記をふまえてお客さんと打ち合わせをして、大家さんには「絶対条件という訳では無いのですが、今のお家賃が○○万円なので、出来れば○○万円でご契約をさせて頂ければ・・。」とか、「今のお部屋の解約予告期間が2か月前予告で、あと1ヶ月ちょい契約期間が残っているので、可能でしたらフリーレントなど頂ければ、お客さんのご負担も多少軽くしてあげられるのですが・・・。」
などと、柔らかく話を持って行くのがポイントです。
でも、お客さんには「無理ですよ、交渉なんて」と最初に伝えておくのが正しい不動産屋のスタンスです。
安請け合いをして、「たぶん大丈夫だと思いますよ」などと言って、お客さんに期待させておいて、結果交渉がダメだった場合、お客さんは損した気分になりますからね。
良い不動産屋は、入居者さんからも大家さんからも感謝されなきゃダメです。
事業用は居住用に比べて、家賃交渉やフリーレント交渉も幅が大きい場合もあるので、そこはまた不動産業者の腕次第ですね。
というわけで、お部屋探しをされている方へ・・というよりは、不動産業者さんに向けてのブログみたいになっちゃいました・・・。
少しでも参考になれば幸いです^^