先日もテレビでやっていましたが、持ち家の無い高齢者にとっては切実な問題ですよね。
 
時を同じくして、今は売買の会社に移ってしまった僕の仲良しの不動産営業マンから連絡が有り、お世話になったビルオーナーさんの娘さんからの相談で父親の部屋を探しているので力を貸して欲しいとの連絡がありました。
 
色々と事情も有るようで娘さん達とは一緒に暮らせないそうで、今は埼玉に一人で住んでいるが、体調も心配なので近くに引っ越して来て欲しいとの理由です。
 
ビルを所有しているとはいえ、70歳代後半の高齢者の独り暮らし。
 
ちょいと簡単には行かない案件です。
 
大家さんの心配というのは、家賃を払えるかどうかよりも、こういう場合は貸室内で亡くなられてしまうことが一番の心配なのです。
だから大家側の不動産屋も、こういうケースはあまり受け入れたくは無いのです。
 
僕の会社で管理している物件で紹介出来る物件が有れば、まだ僕がチョイチョイ顔出したりして確認する事もできますが、まだそれ程管理物件も多く無いので住所を指定されてしまうと、該当する物件もありません。
僕の経験上、大家側の業者として、仲介会社さんから「70代後半の男性の一人暮らしなのですが、この物件ご紹介できますか?」という電話が来た時に、自分の判断で「ちょっと難しいですね。」とお断りさせて頂く事も少なくはありません。
 
何件か物件を選び、管理会社さんに電話し感触を探ってみたのですが、やはり業者相手だとあまり真剣にとりあってくれません。
そりゃそうです。分かってます。
手数料も大家さんからしか貰えませんしね・・・。
 
という事で、そのあたりの事情を娘さんにお話して、比較的行けそうな物件(このあたりは勘で分かります)の元付け業者さんに娘さんから直接電話してもらって、内見をしてもらいました。
あまり気に入る物件じゃ無かった為、ご自身でネットで調べた物件を送ってもらい、元付け業者さんを調べてお教えし、また足を運んで頂きました。
「良い物件が見つかり申し込みをしました。」 との連絡を頂き、それから数日後に
「契約できました。」と菓子折を持って僕の会社にお礼を言いにきてくれました。
 
当然、僕の会社は手数料など頂きませんし、それに見合う働きもしてません。
でも、僕が仲介に入っていたら、同じ物件でも契約出来なかったかもしれません。
感謝される程の事をしたつもりも有りません。
ただ少しでもお部屋を借りられる確率を上げる為に選択した方法なだけで、無責任といえば無責任だし、決して褒められたものじゃ無いのです。
 
でも、本当に本当に良かったと思います。
 
まだまだ高齢者向けの住居が不足しているのは、紛れも無い事実です。
この国の大きな問題の一つだと思います。
 
子供達の未来とお年寄りの生活。
政治家さんたちは票取りの為に綺麗事を並べるけれど、
何をやるにも金がいる。
実生活と一緒で、理想ばかり口にしても、いつまで経っても始まらない。
 
国立競技場の建設に2,500億円も使ってる場合なのでしょうか?
 
この国はもうダメなのかもしれませんね。
 
そうは言っても、この国から出て行く勇気もありません。
だから、僕も頑張らなきゃ。
せめて子供達の世代の重荷にならないで済むように。
 
今日から我が社も下半期!
鳴かず飛ばずの上半期を取り返さなきゃ!
 
では、また来週^^